まず、主な概要。
1.ISOイメージをマウントし、DVDが入った状態として認識させる。
2.DVD DecrypterでDVDをリッピングしてVOBファイルを作る。
3.DGIndexでVOBファイルをAviUtlで読み込めるようにする。
4.AviUtlでVOBファイルをMP4(H.264)に変換する。
まず、変換したいISOイメージファイルを擬似的にDVDとして認識させます。
取りあえず、DAEMON Toolsをダウンロードしてきてインストールします。インストールしたらDAEMON Toolsを起動しましょう。
次に、タスクトレイ(デスクトップの右下)にあるDAEMON Toolsを右クリックし、「Virtual CD/DVD-ROM」→「Set number of devices...」→「1 drive」を選択。
ドライブの選択は1~4どれでも構いませんがとりあえず1 driveを選択したものとして話を進めます。
次にISOイメージをマウントしましょう。マウントははめ込むなどといった意味ですが、まぁISOイメージをDVDを入れた状態として認識させるだけです。
右クリック→「Virtual CD/DVD-ROM」→「Device0:[ここは何らかの英字:]No media」→「Mount image」を選択し、ここでISOイメージファイルを選択すればマウントできます。
これでとりあえずDVDが入ってる状態として認識されてるはずです。
2.DVD DecrypterでDVDをリッピングしてVOBファイルを作る。
次に、リッピング(DVDからデータの取り込み)をします。
これには、DVD Decrypterというツールを使用します。まぁこれ一つあれば大体どのDVDでもリッピングできると思う。日本語化したかったら好きにしてください。
使い方は簡単だから普通はわかると思うけど、軽く説明。
まず、当然ながらDVDをDVDドライブに入れます。そして、DVD Decrypterを起動します。次に、出力先フォルダを好きな所に設定してください。
そして、上のバーの「モード」→「IFO」を選択します。「FILE」でも変換はできますが、ここでは「IFO」の方が適しています。(詳しくは下記※1)
次に、上のバーの「ツール」→「各種設定」でIFOのタブをクリックします。そこのオプションにある「ファイル分割」を「By Chapter(チャプターごとに)」または「None(なし)」にします。(詳しくは下記※2)
ここでコピーする前にいらないチャプターを削ることも出来ます。(詳しくは下記※3)
最後に、下にあるDVD→PCみたいになってる画像を押せばリッピングが開始され、VOBファイルが生成します。
3.DGIndexでVOBファイルをAviUtlで読み込めるようにする。
次にDGIndex(DGMPGDec)を使用して、VOBファイルをAviUtlに読み込めるようにします。DGIndexはDVD2AVIの後継ソフトです。
まず、作者サイトにある「DGMPGDec Version 1.4.8 Executables」というファイルをダウンロードしてきます。(これ以降のバージョンだと音声トラックの選択が若干ややこしい。)
日本語化したければ、ダウンロードしたファイルにあった日本語化パッチをこちらからダウンロードして、指示に従って適用してください。
次に、DGIndexを起動します。
起動したら、「File(ファイル)」→「Open(ファイルを開く)」から先ほどDVD Decrypterで作成したVOBファイルを選択します。このとき、末尾が~0.VOBとなっているファイルは選択しないでください。どうみても音ズレです、本当にありがとうございました状態になることがあるそうです。

ファイルを選択したら「OK(決定)」をクリックします。まだ他にも選択するなら「ADD(追加)」から選択できます。
さて、ここで「File(ファイル)」→「Preview(プレビュー)」と選択すると、プレビューを見ることができると共に新しいWindowが現れて、そこに「Aspect Ratio(アスペクト比)」が表示されているので、これをメモしておきましょう。大抵は4:3か16:9だと思います。
次に音声の選択です。
まず、「Audio(音声)」→「Output Method(出力形式)」から「Decode to WAV(WAVで出力)」を選択します。
次に、その下の「Track Number(トラック番号)」から適当なトラックを選択します。DVD Decrypterでどのトラックにどの言語の音声が入っているかを確認できるのでそれを参考に選択します。通常邦画とかアニメならTrack1が日本語音声、洋画ならTrack1が英語音声、Track2が日本語音声です。(詳しくは下記※4)
最後に、「File(ファイル)」→「Save Project(プロジェクトの保存)」を選択し、保存先を選び、ファイルを保存します。
新しく現れたWindowの「Remain(残り時間)」が「FINISH」になったら完了です。
d2vプロジェクトファイルとwav音声ファイルができても元のVOBファイルは削除したり移動したりしないでください。d2vはあくまでもプロジェクトファイルであり、VOBファイルと関連付けられてないと意味がないからです。
wavファイルがうまく作成できないことがありますが、その場合は「Audio(音声)」→「Output Method(出力形式)」から「Demux All Tracks(全トラック一括分離)」を選択して、ファイルを保存してみてください。これでもダメなら多分無理です。
4.AviUtlでVOBファイルをMP4(H.264)に変換する。
まず、AviUtlの最新版をダウンロードしてきます。
ダウンロードしたら適当なフォルダ(Program Filesではない方がよい)に解凍して、「aviutl.exe」を起動して、そのまま終了します。これでインストールは完了です。ここでは導入について詳しく語るつもりはないので、もし分からないことがあれば初心者の為のAviUtl導入方法を参考にしてください。
次にd2vファイルからMP4(H.264)への変換に必須なプラグインなどをダウンロードしていきます。
必要なプラグインなど。
これで必要なものは全てインストール完了です。
それではエンコード作業に入ります。
まず、AviUtlを起動し、d2vファイルをドラッグ&ドロップします。「ファイル」→「開く」からでもいいです。
続いて、「ファイル」→「音声読み込み」からDGIndexでd2vファイルと共に作成したWAVEファイルを開きます。
次に、「ファイル」→「プラグイン出力」→「拡張 x264 出力(GUI)」を選択し、「ビデオ圧縮」をクリックする。
上のプリセットからどの設定でエンコードするかを選びます。「バランス」、「PSP:高速」、「NicoNico:高画質」などなど色々とあります。「NicoNico:~」だとマルチパスでの変換、その他だとシングルパスでの変換になります。(詳しくは下記※5)
次に、音声ブロック内の「neroAacEnc.exeの指定」から「neroAacEnc.exe」の保存先を選択します。
まず、NicoNico以外の変換設定を選んだ場合の説明をします。NicoNicoを選んだ方はこちらへ飛んでください。ちなみにNicoNicoを選んだ場合はニコニコ動画へUPすることを考えての説明をします。
A.変換設定でNicoNico以外を選んだ場合
まず、音声ブロック内の「エンコード設定」から好きなものを選択します。ビットレートが高い方が高音質となりますが容量は大きくなります。
選んだら右下の「OK」をクリックし、続いて「キャンセル」をクリック。
「フィルタ」の「Lanczos 3-lobed 拡大縮小」にチェックを入れて、「設定」→「サイズの変更」で「なし」にします。続いて、「設定」→「Lanczos 3-lobed 拡大縮小の設定」からアスペクト比(DGIndexのトコでメモったはず)を指定します。アスペクト比が4:3なら640×480、16:9なら704×396がいいかなーって所です。

次にもう一度「ファイル」→「プラグイン出力」→「拡張 x264 出力(GUI)」を選択。
「ファイルの種類」を「mp4」にし、「ファイル名」を設定したら保存をクリック。
後は変換が終わるまでしばらく待って終了!
B.変換設定でNicoNicoを選んだ場合
まず、映像ブロック内の「nul出力」にチェックを入れます。
次に、音声ブロック内の「エンコード設定」からAAC-LC(64kbps~96kbps)の範囲で選択します。ビットレートが高い方が高音質となりますが容量は大きくなります。
一先ずここで右下の「OK」をクリックし、「名前をつけて保存」の画面で動画の時間を確認します。「ファイルの種類」の下に表示されています。
確認したらもう一度「ビデオ圧縮」をクリックし、映像ブロック内の「ビットレート」にニコニコ動画用のビットレート計算機で算出した値を入力します。(毎回ちょうど40MBに収まるというわけでもなく、多少の誤差は出ますので算出されたビットレートより少し低めの値を入力した方がいいかもしれません。

ここまで終わった段階で上のようになっていればOKです。
確認したら右下の「OK」をクリックし、続いて「キャンセル」をクリックします。
「フィルタ」の「Lanczos 3-lobed 拡大縮小」にチェックを入れて、「設定」→「サイズの変更」で「なし」にします。続いて、「設定」→「Lanczos 3-lobed 拡大縮小の設定」からアスペクト比(DGIndexのトコでメモったはず)を指定します。アスペクト比が4:3なら512×384、16:9なら512×288に指定します。

次にもう一度「ファイル」→「プラグイン出力」→「拡張 x264 出力(GUI)」を選択。
「ファイルの種類」を「mp4」にし、「ファイル名」を設定したら保存をクリック。
後は変換が終わるまでしばらく待ちます。
変換が終わったらちゃんと再生できるか確認してからニコニコ動画にUPすればOK!
参考までに、AviUtlでのMP4(H.264)作成関連動画。
→超簡単!AviUtlでH.264(mp4)エンコード
→高画質(mp4)エンコード最短講座
※1
「IFO」モードはDVDをチャプターごとにリッピングするのに適しているモードです。チャプターを全てひとまとめにしてリッピングすることもできます。
それとは異なり「FILE」モードは、DVDをそのままリッピングします。DVDの本編のみを抜き出す場合に適していますが、VOBファイルは元から容量ごとにいくつかに分かれているため、結合しない限り本編もいくつかの動画に分かれることになります。どちらかといえばDVDコピーをしたい場合に適しているモードだと思います。
※2
「各種設定」の「IFO」のオプションの「ファイル分割」を「None(なし)」にすると、チャプターごとには分割されず、DVDのVOBファイル(など)がひとまとめにされてリッピングされることになります。つまり、この後にMP4などに変換したときには初めから終わりまで一つになった動画が作られることになります。
「ファイル分割」を「By Chapter(チャプターごとに)」にすると、DVDがチャプターごとに分割されてリッピングされることになります。(いくつものVOBファイルができる。)つまり、この後にMP4などに変換したときにはチャプターごとに分かれた動画が作られることになります。(いくつもの動画ができる。)
というわけで、動画をチャプターごとに分けたい場合は「各種設定」の「IFO」のオプションの「ファイル分割」を「By Chapter(チャプターごとに)」にすることもできます。
※3
いらないチャプターを削りたい場合は、最初の画面に戻って、右側にある「入力」タブをクリックしたときの左下に出ているChapter1,2,3・・・と縦にならんでいるものからいらないChapterのチェックを外します。
例えば、Chapter2~5以外のチェックを全て外した場合、「ファイル分割」が「None(なし)」になっているときは、Chapter2~5だけがひとまとめになってリッピングされます。
「ファイル分割」が「By Chapter(チャプターごとに)」になっているときは、Chapter2~5だけがチャプターごとに分割されてリッピングされます。
※4
DVD Decrypterでどのトラックにどの言語の音声が入っているのかと、音声形式が何であるかを確認できます。
DVD Decrypterで、「モード」→「IFO」から「ストリーム処理タブ」を選択すると、上から順に例えば、「0x?? - Video - ~」「0x?? - Audio - AC3 / 6ch / English」「0x?? - Audio - LPCM / 6ch / Japanese」のように表示されますが、このうちAudioという表記を含むのが音声ファイルで上から順にTrack1、Track2、・・・となります。この場合はTrack1が英語音声、Track2が日本語音声ということになります。また音声形式はTrack1がAC3、Track2がLPCMであることが分かります。
※5
マルチパスでの変換とは、例えば2passなら1回目で動画を解析し、2回目で解析結果を元に動画を変換するような変換のことです。変換の回数が増えているようなものなので、その代わり同一ビットレートでの画質はマルチパスのがよくなります。つまり同じ画質の動画でもマルチパスで変換した方が容量が小さくなるということです。ニコニコ動画ではUPできるファイル容量に制限があるのでマルチパスで変換することが高画質動画の基本となっています。個人で楽しむ動画の場合はこの限りではありません。
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